V8フェラーリシリーズのルーツ、308シリーズ。ラ・ピッコラ フェラーリの幕開けを飾るモデルとして、またスーパーカーブームを彩ったフェラーリとしてもおなじみの1台です。日本には全国にネットワークを持つ308ワンメイククラブがあります。308を愛するオーナーさんたち有志が結成されたオーナーズクラブ「Club 308」です。Club 308が年に1度実施している全国オーナーズミーティング「308ミーティング」が10月20日の日曜日に開催されると聞きつけ、取材を兼ねて行ってきました。当日はかなり強い雨が降りしきる悪天候にも関わらず、16台の308(と応援に駆けつけた2台の328)が会場となったノリタケの森に並べられていました。撮影に使ったカメラにとっては最悪の雨でしたが、フィオラヴァンティが描き出したシャープなウェッジシェイプボディの前では絶え間なく降り注ぐ雨粒さえも上質な演出に。全身に雨粒を着込み、無数の煌めきをまとった308がならぶその姿は、言葉を失うほどの美しさでした。308シリーズはそのデビューから40年近くの時を経ており、今やすっかりクラシックといった風情です。しかしそこにはスポーツカーとしての不変の美があり、そのキャラクターと合わせ今後も評価は高まってゆくことと思います。
ミーティングのレポートを、フェラーリ専門誌「スクーデリア」12月発売号と「ROSSO」11月発売号へ寄稿予定です。