今月号のTipo#303巻頭特集で取材させていただいた黄色のフェラーリ308(308エボ)は、2年前にフェラーリ専門誌の「スクーデリア」でレポートしたことのある車両です 。

 誌面に登場してくださった308オーナーの卯田さんとは、このスクーデリア誌の取材をきっかけに親しくさせていただいていて(といっても関東と関西とで離れているので主にちょっとしたメールのやりとり中心ですが)、僕にとって身近なクルマ趣味の先輩でもあります。直接お会いするのは、10ヶ月ぶりくらいと久しぶりでした。 02 今回の取材では、Tipo特集の企画意図を踏まえ、クルマそのものというよりも卯田さんのガレージングを含めたカーライフを中心にお話いただきました。

 卯田さんのガレージは、もともと存在したコンパクトな2階建て工場の骨格部分と屋根以外は、壁も含めてほとんど手作りというもの。その中に山ほどのフェラーリ308パーツを中心としたクルマ趣味の”宝の山“が溢れ返っていました。詳しくは特集記事にて書いていますが、フェラーリも含めた宝の山々と、それらを収める秘密基地までも自らの手で具体化していかれたその情熱には、まさに頭が下がる思いでした。 少年時代から巡らせた無限大にも等しいクルマへの情熱には、行き着く所、とことん惚れ込んだクルマと、そしてガレージという”秘密基地“が欲しいなぁ、としみじみ思ったのでありました。

 ところで卯田さん、は同じくフェラーリ308を所有する日本国内のフェラーリ308オーナーの皆さんとともにオーナーズクラブを立ち上げられていて、開催9回目となる全国ミーティングが間もなく開催されるとのことです。日程は9月7日(日)、開催地は清里です。

 多くのフェラーリがそうであるように、フェラーリ308はスポーツカーにおける美しさの絶対的な指標、典型的なウェッジシェイプだったりリトラクタブルライトだったり、ミドシップらしい太腿の逞しさだったり……を、全て兼ね備えながら、フェラーリの美しさの伝統を現代に伝えています。その308が数十台規模で並ぶ姿は芸術的でもあります。僕は、初秋の清里の心地よい気候も楽しみにしながら、今年も取材にかこつけて308ミーティングに足を運ぶ予定です。